長期居住制限を検討 住民落胆「死刑執行の気分」
政府が東京電力福島第1原発事故が起きた施設の隣接地域に、住民の居住を長期間制限する地域を設定する検討を始めたことについて、避難住民からは「死刑執行を宣告されたような気持ち」などと落胆の声が上がっている。
「恩赦にいちるの望みを抱きながら、かなわずに死刑執行を言い渡された死刑囚のような気分だ」
福島第1原発が立地する福島県双葉町から避難し、福島市の仮設住宅で暮らす元双葉町議、川原光義さん(70)は困惑する。
川原さんの自宅は原発から4キロ超の双葉町山田地区で、年間被曝(ひばく)線量は政府が居住の目安とする年間20ミリシーベルトを大きく上回る約210ミリシーベルト。除染も難しく、帰還不可能区域が創設されれば指定される可能性が高い。
川原さんは「もう双葉には帰れないと思いつつも、もしかしたらいつかは帰れるかも、と期待していた。帰れないことが現実味を帯びてショックだ」と話した。
一方、現役世代には冷めた見方もある。同区域に指定される可能性がある大熊町の建設業、青田叶さん(47)は「そうなるんじゃないかとうすうす感じ、知人とも噂していた」という。
青田さんは原発から数キロの自宅を離れ、いわき市内で避難生活を送る。大熊町は病院や職場など社会的なインフラは崩壊し、放射線被害への不安もある。そのため、「故郷に戻る希望はすでに捨てた」という。
その声には、原発事故から1年を過ぎた今も政府に振り回され続ける徒労感がにじむ。
青田さんは「除染もすぐには終わらないし、中間貯蔵施設ができればその周辺も住めなくなるだろうし…」と話し、さみだれ式に新たな方針を出す政府に振り回され続ける疲れを見せた。


















































早川由紀夫
岩田健太郎
